『メイズ・ランナー』原作読んだんで、感想書く。ネタバレとか別にない!

(10/07 追記:続編『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』も読んだ)

アクションかと思ったんすよ、なんか怪物と戦いながら迷路走りまくる感じの。
いやまぁそれは別に間違いでないが、でもアクションじゃなかった。
これSFミステリーなのだった。

ハナシは記憶喪失に陥った主人公の少年が四方を巨大な迷路で囲まれた草原で目を覚ますとっから始まる。
ソコにゃ同じように記憶を失った状態で放りこまれた少年たちが暮らしてて、厳しい掟に守られたその共同体に主人公も加わるコトになる。
迷路を攻略しなきゃ外の世界にゃ出れない。でも迷路の中にゃ機械の怪物がウロウロしてる。
さて主人公たちは迷路から出れるんだろか…。

そーゆーハナシなのだが、序盤は主人公にとって謎だらけの共同体の生活がメイン。
謎の迷路、謎の怪物、謎の掟、謎の人物、謎の過去。
そーゆー謎がバシバシばら撒かれる。
んで後半、やっと謎が明かされたと思ったらまた大量の謎が出てきて突然終わる。
エッ?と思ったが、これシリーズものの第一巻で、まだ翻訳は出てないがあと五冊くらい続きがあるらしい。
なので、これから読む人は注意が必要だったりする。終わらないんで。

http://bookzone.boyslife.org
http://bookzone.boyslife.org 蔦に覆われた迷路のビジュアルにグっとくる。ところで、劇中のスラングじゃ少年たちの共同体をグレード(GLADE)って呼ぶ。『ブレードランナー』ならぬ『グレードランナー』?

コレ章立てがやたら細かく、文庫本530ページなのに63章ぐらいに分かれてる。1章10ページもない。
雑誌の連載小説とか週刊少年誌の連載マンガみたいな感じで、各章ワンエピソード、ワン急展開。
とにかく次から次へとハナシが進んで、また文体も修飾とか心理描写の少ない会話とアクション主体のスピーディなもんなんで(パルプ的な)、ポンポン読める。
ハラハラドキドキ、謎が謎を呼んで、飽きない。

その謎ってのもマァとにかく片っ端からブチ込んだ感じで、上に書いたみたいなコトの他に超能力やなんや色々出てくる。
その節操の無い感じもまた週刊少年誌のマンガっぽいが、少なくともこの一巻はシンプルに迷路からの脱出に向かってハナシが進んでくんで、迷走はしない。

ところでスラングがたくさん出てくる。
各々のスラングが細かく説明されるコトとかないが、それがなんか異国情緒を醸すとゆーか、主人公と一緒にワケワカラン世界に放りこまれた感じを味わわせてくれて、ナカナカ面白いのだ。

http://wegotthiscovered.com
http://wegotthiscovered.com このアジア系の少年、やたら男気があってかっけーのだ。

マァそんなワケで、アレだ、これ良かったナ。
簡潔な文体だけど状況がよく書き込まれてて、色々放り込んだ設定もシッカリ練られてるんで安心して楽しめる。

キャラクターもイイ。主人公の少年はチョット大人しめのありふれたヤツなんだけど、急展開に次ぐ急展開の中でも地に足がついてて、飛躍とかしない。
だからスっとハナシに入っていけるし、そーゆーありふれたヤツが勇気を振り絞って…みたいな感じがいーんだよね。
その成長っぷりにゃストレートにワクワク。

他のキャラクターはとってもステレオタイプに良いヤツ悪いヤツ面白いヤツって感じなんですが、少年たちが共同体を形成する過程で自然とそーゆー性格的な役割分担も生じるんだろうと思わせるあたり、上手いなぁと思う。
ちなみに俺が好きなのは料理担当のフライパンってヤツ。
コイツあんま活躍とかしないんだけど、何が起ころうと黙々と料理を作るあたり、なんかイイ味出してんのだ。

ラストの方はバンバン怪物と戦ってバンバン人が死んだりする。
このへん超スピードで強引にハナシが進むんで、もっと書き込んで欲しかったとゆー気もしないでもない。
でも最後まで勢いが止まんないで、やっぱ面白く読めちゃうのだ。

http://pixshark.com
http://pixshark.com 『CUBE』(1997)というか、その続編二作を合わせた『CUBE』シリーズにとても近い。

思いのほか地味なハナシだったけど、続き読むか読まないかっつったら、読んでみたいと思う。
ただ続編は迷路が出てこないと思われるし、またコレ自体も迷路が主体って感じでもない。とゆーか、別に迷路で迷うとかそんなハナシじゃない。
なので迷路マニア(誰?)は肩透かしを食らうと思うが、まぁSFミステリーなんで。

ちなみに、どんなハナシかっつーのは映画の『CUBE』シリーズと『ハンガー・ゲーム』(2012)、あと『ピッチブラック』(2000)とか合わせたみたいの考えてもらったらイイと思う。いやホントにそんな感じ。っていうか、そのまんま。
小説だったらゴールディング『蝿の王』とディック『死の迷路』ってトコか。でもコイツらみたいに重かったり深い感じにゃなったりしない。
あくまで週刊少年マンガ。あるいはアメリカのTVドラマみたいな感じかなぁ。『プリズン・ブレイク』(2005~)みたいな。
そーゆーの好きな人なら楽しめるのは間違いないと思うわ。

しかしコレ、ゲームにしても面白そうだなぁ。

【ママー!これ買ってー!】


メイズ・ランナー (角川文庫)

とりあえず貼っとく。
過激な描写とか別にないんで、誰でも読める。
続編読みたいが、次の刊行は映画の二作目公開に合わせてかなぁ?
(追記:繰り返すが、読みました! 『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』

↓映画版
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