第一回 絶対に評価されないインディーズ映画賞 結果発表

第一回 絶対に評価されないインディーズ映画賞の受賞作がついに決定いたしました!
応募総数二通! いずれも劣らぬ多数の応募作の選考は困難を極めましたが、最終的には「太陽が眩しかったから」という不条理な動機に基づいて大賞および優秀賞を一編ずつ選出。
惜しくも受賞を逃した方はいらっしゃらないと思いますが、こんなクソみてぇなバカの遊びでも俺は受賞しねぇで相手にもされねぇのか! と、応募もしてないのになにかしらの電波を受信してしまったアレな方がいないとも限りません。

でも安心して下さい! すぐさま第二回もやるよ!
だからどうか変な逆恨みして殺さないでください! オレを殺さないで! 殺すな! うるせぇオレがテメェ殺すぞこの野郎出て来い!
がおー!

なお、応募作品の上映と受賞式は明日11/16にコチラの配信ページで夜9時くらいから配信します。
豪華プレゼントも用意してるから見てね!

総評

偶然にもどちらも作品も高校の頃に撮った黒歴史映画らしく、好きなロックを勝手にBGMに使う点、また校舎を主な舞台としている点や映画の導入部がよく似ている。
しかし目指すところは正反対だから面白い。
片やボンクラ仲間(男子)集めて怪人・宇宙人・特撮にカンフーにエド・ウッドとバカ丸出し、作りは稚拙極まりないが無邪気な(でもかなり狙った)楽しさがある。
片やアーティステックな意図を強く感じ、かつそれを確かにフィルムに焼き付けるだけのセンスと熱意に溢れてる。ストーリーとか無いが、画はとても美しい。

この違いがどこから来るのか皆目分からないが、ともかくこうも方向性が違うと困ってしまう。
確かに『恐怖の充電池人間』は完成度が低い。でも観てて楽しい。
確かに『パラダイス・ア・ゴーゴー』は完成度が高い。でも観てて楽しくない。
果たして、「絶対に評価されない」のはどちらだろうか…。

考えた挙句、内容とか関係なく「副賞のiPhone4s貰ったら『マッドマックス』みたいの撮る!」という監督の熱くも無謀なメッセージに惹かれ、『恐怖の充電池人間』が第一回 絶対に評価されないインディーズ映画賞の大賞となりました。
『マッドマックス充電池人間』撮ってください。

(審査委員代表・さわだきんたま)

インディーズ映画部門大賞

『恐怖の充電池人間~恐怖的充電池子人~』(監督:内田清輝)

【あらすじ】
研究所という設定の高校で長い眠りについていた充電池人間という設定の高校生。
ある日、宇宙から謎の光線が降り注ぎ、充電池人間はついに眠りから覚めてしまう。
次々と研究員たち(高校生)を血祭りに挙げていく恐怖の充電池人間を、博士(監督の友達)は止められるのだろうか…。

【心無い講評】

さわだ:
内容に入る前に言っておくが、監督の内田清輝さんは若くして既に商業映画を何本も撮られている方なんである。
「お前の居場所はここじゃねぇ…さぁ行きな」とカッコよく言ってやりたいが、いや募集要項ちゃんと読めよとも思う。まったく、しょうがねぇな!
んで映画の方ですが、面白いは面白いがワリと複雑な心境であり、要するに意図的なZ級映画なんである。
そのあたり逆にセンスを感じる部分でもあるが、イヤらしさが無いとも言えない。もしエド・ウッドが狙って『プラン9・フロム・アウタースペース』を撮っていたなら今のカルト的な地位は獲得していないだろう。
しかし最終的には30分弱という尺の長さが功を奏し、「15分だったら笑って観れるけど30分は長いな…」と、コレは絶対に評価されないだろうと思った次第。
でも続編は映画甲子園で賞を頂いているらしい。評価されまくってんじゃん!

スカンピン:
高校時代のパロディビデオだと思うのですが、仲間内で楽しそうに作っている感じですね。演技の途中で笑っちゃったりするのも、遊びがいい具合に混じってて、作品としてどうこうよりも、こういう人たちや仲間がいるという感じはなんかいいなあと。
ただ、さわだくんに見せられて思ったことが二点、まず長過ぎますというのと、女がいないという二点が非常に苦しかったです。
仲間内でのパロディ映画で女子がいない場合は、せめて10分以内に収めて頂けると外部の人間としては楽です。でも元々外部の人間に見せる為というより、撮影を楽しむために作っていたと思うので、筋違いな文句なのですが…
映画が好きで、ビデオを初めて手にした人が即座に陥る気取りの様な者は皆無で、徹底して娯楽に徹しよう楽しもう楽しませようという姿勢が最近の人にしては珍しく。
既に20代で商業作品の監督も務めてらっしゃるとのことで、なるほど…と腑に落ちました。

横十間川:
全編通して聞こえてくるbgmと打撃音、そしてSF音。
DIY感あふれるSAVAS銃や洗脳確認機。
しっかりと手持ちで撮るって気持ちも伝わってきたし、良いですね、とても良い。
でも欲を言えばもっとエロ要素があったら完璧だったかも。
充電池人間男と充電池人間女の+−SEXスパークみたいな。

インディーズ映画部門優秀賞

『パラダイス・ア・ゴーゴー』(監督:杉村誠将)

【あらすじ】
青春の衝動と屈折が、放課後の高校で交錯する。

【心無い講評】

さわだ:
高校生のたぶん映画部の自主映画なのに、ちょっと画がキマりすぎだろ!
編集のセンスも高校生(の頃)にしてはすげーもんがあり、同級生と思しき役者にシッカリと演技つけてるあたり、意識が高過ぎる!
しかも女を出演させてやがる! 『桐島、部活やめるってよ』の前田くんが知ったら壁ドンどころじゃ済まないぞ! こんなもん壁破壊だ壁破壊! ドーン!
監督によると高校生向けの映画祭すら出品してない秘蔵の黒歴史映画らしいが、コレが黒かったら審査員一同、未来永劫白くなるコトはないだろう。
大丈夫です、アナタ間違いなく評価されます。

スカンピン:
青い。内容がではなく画面の色が青いです。
色温度でこういう空気感を演出してなんか素敵だなーみたいな感じは大体みんなビデオ買ったらまずやることではあるので、久々にこの青を見たという感じでした。岩井俊二とか好きな人の青、という感じでした。
まず最初の方に出てくる女の子が、そもそも女子なのか、それとも女装した男子生徒なのか、女装にしては変に似合っているし…でも手がでかいし…と、もやもやした悩ましさが最後まで続きました。
でも二人目に出て来た女の子は可愛かったです。もうそれだけで満足です。特に膝がいい。
内容はこれもまた高校を舞台にしたパロディ映画なのでしょうが、女子がいるということと長さが10分以下に収められているということでだいぶ印象が良かったです。
あと、追いかけっこというかチェイスというか、追いかける運動ってなんか絵になりますよね。
可愛い女の子が出ているというだけでこっちを推します。

横十間川:
画がイイね。
特にラスト付近の女の子がコケてもう一人の子が笑う所はほんわかして良い。

インディーズ脚本部門大賞

『ハンバーガー・亀戸・ユートピア』(作・さわだきんたま)

全文のPDF

【あらすじ】
地元・亀戸を舞台に自主映画を撮っているコンビニバイトの神山。しかし撮影は一向に進まず、何度も同じシーンを撮り直す日々が続いていた。
そんなある日、神山の同僚で軽度の知的障がいを持つヒカルが酔った店長・関谷によって同僚の狩野とのセックスを強要され、その様子をスマホに撮られてしまう。
関谷がそれを訪れたラブホテルに置き忘れたことから、スマホは清掃員のリョウ、窃盗グループのヤンを経て、やがて錦糸町のヤクザ・早乙女の手に渡る。
そして早乙女がセックス動画をネタに関谷をユスりにかけたコトから、神山たち亀戸住民の日常は崩壊に向かうのだった…。

【心無い講評】

さわだ:
いつまで経っても売れない友人の撮っていた自主映画と、その撮影風景からインスピレーションを得たという400字詰め140枚に及ぶ力作。
ロバート・アルトマンを思わせる倦怠塗れの群像劇で、「オレが面白けりゃそれでいい!」と言わんばかりのまさにインディーズな気概に心を打たれた。
タイトルはロバート・ノージック『アナーキー・国家・ユートピア』のパロディだろうが、その見え透いた俺って知的でしょアピールが却ってインディーズ感・恋人いなそう感・頭悪そう感・絶対に売れなそう感を強調し、タイトルからして当映画賞的にドンピシャである。
執筆は断続的に5年。そのくせ城戸賞に出したらアッサリ一時選考落ちだったらしいので、せめてココで評価して成仏してもらおう。

スカンピン:
読んでない。

横十間川:
つまんない。

次回開催のお知らせ

確かに今回の応募作品は粒揃いであった。
だが! まだ足りない! 「絶対に評価されない」成分がまだ足りない!
ぶっちゃけどっちの映画も面白かったんだし、ポップなセンスはあったワケだよ。
それで「絶対に評価されない」を名乗るなんて…甘い! 世の中にはもっともっと評価されない映画がある! 『ギャラクシー街道』とか!

なので、第二回もやります。最悪応募ゼロでもやります。
今回は12月いっぱいを募集期間にする予定なので、覚悟しておけよ!

(さわだきんたま)

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