映画『orange オレンジ』の素晴しかったぞ感想書くよ! ネタバレはあるよ!

おもしろいよ。コレおもしろいよ。ほんとだよ。うそじゃないよ。ランタイム139分って青春映画にしてはやたら長いけど面白かったよ。
記録には残らないかもしんないけど記憶に残る映画だよ。オレ的には日本の『ある日どこかで』(1980)だよ。個人的な意見だよ。
だから汚いオッサンが観てもきっとおもしろいよ。少女マンガ原作だから映画館行けば可愛い女子高生もいっぱい見れるよ。
キャピー! ブヒヒー! 眼福!

そんな感じで『orange』の感想書くよ。原作読んでないよ。ネタバレしないで書くの難しいから読んでるヤツはどうせ映画観てんだろ的な体で書くよ。そのへん、ご理解しろよ☆

あらすじはこんなの。
若干根暗気味のJK・菜穂ちゃん(土屋太鳳)の下に不思議な手紙が届く。差出人は自分。なんとそれは10年後の自分からの手紙だったのだ! ひょえー!
さてその手紙こんなコト書いてある。10年後のアナタが後悔しないようにこの手紙に書いてある約束を守ってください。今日、アナタが手紙を読んでる日、転校生が来ます。そしてアナタは一目惚れしますが…。

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それにしてもその転校生・翔くんが酷い。思わず一目惚れな菜穂ちゃんに「いつも見てるよ」とストーカーまがいの言葉をかけて気を持たせ、菜穂ちゃんが自分でお弁当を作ってると聞けば「じゃあオレのも作ってよ!」。転校翌日にしてプチ登校拒否に陥ったりもして怪しさ全開なので、こんなのイケメンだから許されるが俺みたいな汚いのがやったら通報も覚悟せねばならない危険行為だろう。
しかし健気な菜穂ちゃんなのでこんなキモくて不躾な人でもお弁当を作ってあげることにする。お礼の一つも言わずその代わり翔くんは言う。オレ、上級生の○○と付き合ってもいいかな?
傷心の菜穂ちゃんはその日からお弁当が作れなくなってしまったがそれを見てなんで今日はお弁当ないんだろうと不思議がるばかりの翔くんなのであった。

…ダメだろう! 絶対ダメだろうコイツ! コイツっていうかコイツらダメだよ! 人としてダメだよ!
まず赤の他人に早起きしてお弁当作ってもらってんだから少しを感謝しろよ翔くんお前! あるいは対価を払えよ材料だってタダじゃないんだから! そしてそんな恩のある人をわざわざ傷つけるようなこと言うなよ! っていうか誰と付き合うかぐらいテメェで勝手に決めろよ!
そんで女の方もこんなロクでもないヤツを甘やかすなよ! こいつ常識も生活力も社交性もオール0じゃねぇかよ! 私が守ってあげないと的に思ってんのかもしれないがそうやって甘やかしてるとそのうちDV野郎になったりするぞこの手の輩は!

こんなダメに人たちが共依存的に結びついてしまうお話なので当然前向きな方向にはいかず、そのうち鬱を患いすごく死にたくなってきてしまった翔くんにつられて菜穂ちゃんの方もどんどん落ち込み人生どうでもよくなってきてしまう。
なんだそのメンヘラ地獄は…メンヘラーズを救うべく菜穂ちゃんの仲良しグループが花火に連れ出し体育祭に連れ出しとあれこれ青春の素晴しさ人生の楽しさを教えようとする139分だったが、いやそんなのいらんから誰か黙って医者連れてって薬飲ませろよと思う。

あれだなバカなガキどもをちゃんと叱って常識的な解決策を示す大人が一人も出てこないままガキどもの空回りを長々と見せられるので腹が立ってきてしまう。
足りない…なにが足りないって張本勲成分が足りないな! もし張本勲をこの映画に投入したら5分でエンドロールに入ってしまうだろう!
悩める二人に、喝10回!(でも張本勲とか100%鬱に理解ないよな)

しかしそう思ったあたり見事術中にハマった感あるわけで、バカなガキどもに腹が立ってしょうがないがこれは要するになんで俺たちはあんなにバカだったんだろう、なんであいつを救えなかったんだろうと大人になった菜穂ちゃんと仲良しグループが翔くんの死を悔やむというお話だったのだ。
未来からの警告の手紙と聞けばSFかと思うがサイエンスとか皆無なのでむしろ妄想映画であって、こうしとけば良かったあぁしとけば良かったと二度と帰らぬ過去の一つ一つを思い出しながらかつての自分に手紙をしたためる大人になった菜穂ちゃんのセルフセラピーの映画だったんである。

これはヤラれた。まぁたよくある甘ったるいだけの女子高生向け映画かと思ったがむしろ女子高生映画のフォーマットはミスディレクションだ。
ほらたとえばハッピーエンドになるんでしょ? とか。どうせ翔くんと菜穂ちゃん結ばれるんでしょ? とか。そう思っちゃうじゃないすか女子高生映画だし。それ平気で裏切ってくるわけで、なぜだか生じた並行世界で菜穂ちゃんは翔くんを救えてよかったね的なオチを甘い空想だと言うのは簡単だったりするが、それは実際に10年後の菜穂ちゃんの空想でしかないのだという解釈の余地を残してしまう。

高校時代と10年後を交互に見せながら手紙に書かれた警告の意味が徐々に分かってく展開とかおもしろかったな。ディティールにこだわる感もあり…高校時代にその眼鏡ダサくねって何気なく言われた生徒が10年後のシーンでコンタクトになってるとか。高校時代と10年後だとか前半と後半で結構対比が効いてて139分の長尺を意外と感じさせない、とか。
あとエキストラがすごくよく、とくに白セーターで茶髪の男子生徒A(仮名)、エキストラっていうか名前のないクラスメートですけどコイツ名演。授業中のいかにもつまんなそうな目とか掃除中の成績の悪そうな挙動に笑ってしまう。

安直と見せかけてこれは結構テクニカルな、手の内を明かさない巧みな映画なんじゃなかろか。うーん、侮れんな女子高生映画…おもしろかったぞ!

(文・さわだきんたま)

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強く念じれば過去にタイムスリップできる! という情緒SF。
素敵よねぇ、古い写真に写った人が好きになっちゃって、会いたいなぁ会いたいなぁって思ってたらホントに過去行っちゃうんだから。

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匿名さん

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