実写映画版『亜人』の感想

《推定睡眠時間:25分》

アクションかっこいい。アクションがかっこいいな。アクション。
アクション監督は大内貴仁という人で『SP』劇場版の人、『HiGH&LOW』劇場版の人。やぁ面白いはずだわ。バレエみたいに振り付けられた優雅かつスピーディなアクション! 動くよ動くよ佐藤健うごくよー綾野剛うごくよー川栄李奈もうごくよー! どすこーい!

原作読んでないが絶対原作のが面白いと思う。アクション除いて。

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でもこれはなんでこういうことになったのかよくわからない映画だな。これなんだろうな。なんかギャグ路線ていうか、あえてチープなの狙ったパロディ映画みたいな趣向なんですけど、俺は原作コミック読んでないから大きなことは言えないけどそれはちょっと違うんじゃないかなきっと…。

人類にバーサスする亜人テロリストが二人。うーん。亜人テロリストの秘密基地は謎パイプがうねる謎工場なんですけど、仲間(手駒)いるつってそこらの亜人グルーピー的なバカガキ連れてくるんです亜人ボスの綾野剛が。それで密売人の品川祐から仕入れたライフルとか持たせたらバカガキ、嬉しくなって「バァン! バァン! ブンブンブブゥン!」とか言いながら謎工場駆け回る。どういうことなんだ。

ヒカキン出てきます。俺たち亜人は人間どもにさんざん酷い目遭わされたんだっつって、綾野剛が亜人.comっていうサイト自分で立ち上げてそこで隠し撮りした厚労省の亜人虐待もようを流す(YouTubeじゃダメだったの?)。みんなそんなことが行われているとは知らなかった的な設定のためメディア大騒ぎ、ワイドショーとかニュースがモンタージュされていくわけですが、その最後にヒカキンがお得意のボイパで亜人を説明するつべ動画が入ってくる。
ワイドショーとかで真面目ムード出しといてヒカキンで落とすっていうギャグ。俺はヒカキン世代じゃないからそのギャグの面白い面白くないは語れないが、面白かろうがなかろうがそういうことではないだろうとは思う。

要するに、なんなの? きわめて率直に見たまんま言うならばだよ俺にはさ俺にはガキはこんぐらい見せときゃ充分だろっていう底の浅い、たとえば「ゲーム感覚」のだね、このゲーム感覚というのはバカで時代錯誤なオッサンが考える括弧付きの「ゲーム感覚」ということだが、そういう「ゲーム感覚」の映画に見えたが、そんなの意味わかんないじゃない。なんなの本当。

だって5歳のガキがYouTubeでアンパンマン検索して見る時代っすよ…ヒカキン見るぐらいの層を含めた比較的若い層を相手取ってるつもりなのはなんとなく分かりますが…こんな子供だましで子供よろこぶと思っている感性は大丈夫なのか…ていうのがもう、ただただ謎。

でもアクションは良いんですよね(怒)!

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亜人というのは死ねない人らしい。死んだら死ぬ前に状態戻るので強いぞ。敵に捕まりそうになったら即座に頭をパンして人生リセット! 即座に健康体で復活するのでこりゃあ一般人の手に負えませんね。しかしでも広く知られてしまったらメリットにならないんじゃないかその能力。

映画は事故死直後に甦って公式に亜人認定された佐藤健が亜人研究所に監禁、無麻酔で腕とか足とか切られては殺されて復活の人でなし実験台にされている場面からスタート。そこに亜人テロリストの綾野剛と城田優が襲来、頭パン駆使して警備隊とか殺しまくるわけだが!

亜人研究してる人たちがなんでそんな簡単にやられちゃうんだろうと思ったよね。お前らせっかく研究してんだからなんか対抗策あれよ。しかもこの研究所が亜人に襲撃されるの3回目ぐらいなんだぞ…! 官僚批判とかそういうのがあるようには思えないのでこれは「ゲーム感覚」だろう。

亜人で人体実験したメーカーが超すごい生物兵器つくりましたよみたいなのが亜人研究の成果のように語られておりこのメーカーが亜人テロリストの標的になるわけだがそれ別に亜人使わなくても出来るじゃん…だいたい腕切って足切って殺すだけってそれなんなんだよ原始的過ぎるだろ十年ぐらい亜人研究してまだその段階やってんのかよ…冒頭から設定ガバいのでその後研究所から逃れた佐藤健がガバいばあちゃんに出会って救われるド定番展開とかあるがストーリー的にはわりとどうでもいいし、なんせ「ゲーム感覚」で作ってるから、そこらへん作る側が意図的に捨てている印象を受けた。

アクション、とにかくアクションだ。ストーリーというのはもうもうほぼほぼ、アクションのシチュエーションを作るためのお膳立てでしかないわけですねぇ。和製超人系アクション映画でいったら『ストレイヤーズ・クロニクル』とか実写『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』とかとはそのへん違うな。

三池だからと脊髄反射でジョジョ実写を叩いていた不届き者は重々反省してほしい。『亜人』を見れば三池がどれだけジョジョの世界観を崩さないようファンを遠ざけないよう心を砕いていたか分かるに違いない。心を砕きすぎてノリとアクションが足りなかったというのもまた『亜人』との比較で見えてくるところだろう…。

なぜジョジョと比較するかといったら亜人はスタンドみたいの出せる。コミックの表紙になってる渦巻き人間はスタンドだったのか! そのスタンドもあんまり生かされているような気がしないがそういうのは原作かアニメ版見てくれみたいなことじゃないか。
つまり、佐藤健とか綾野剛とか城田優とか川栄李奈のかっこいいアクションとあと佐藤健のターミネーターオマージュ全裸を見る映画ということだろうな。それ亜人設定いる?

【ママー!これ買ってー!】


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綾野剛が助けに来てくれなかったらこうなるところだったな。

↓その他のヤツ

亜人(1) (アフタヌーンコミックス)

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