ヒーロー映画のエピソード0みたいになっちゃった映画『ランニング・マン』感想文
1980年のアメリカSF映画の意匠を散りばめつつ毒々しいユーモアでポップに悪夢の未来世界を開示していく序盤は映像的に楽しかったんですけど、オチも含めてこれはシナリオが上手くないんじゃないすかねぇ。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
1980年のアメリカSF映画の意匠を散りばめつつ毒々しいユーモアでポップに悪夢の未来世界を開示していく序盤は映像的に楽しかったんですけど、オチも含めてこれはシナリオが上手くないんじゃないすかねぇ。
予告編を観た時にはどこ需要なんだと困惑させられたが、批判的な視座を持って観ればこれは実に示唆に富む面白い映画だったんじゃないだろうか。
「パワハラクソ上司と無人島で~」なんて日本の宣伝キャッチコピーと邦題から想像されるような可哀相な部下の復讐譚ではなく、これは痛快サバイバル・コメディ・サスペンス。
想像だが『クワイエット・プレイス』思ったよりめっちゃヒットしたからその二番煎じ作れっていう発注の映画なんじゃないすかね。
クィアと癒やしがイコールで結ばれてしまっているかに見える現代のクィア・シネマ消費動向の中にあっては異色と言える、刺激的で挑発的な対話型サスペンス!おもしろかったです。
なんだかオタクの弱みを握られているようでフェアじゃないような気もするのだが、まぁいいか、たまにはこういうぬる~い映画もそれはそれで解毒のために観たくなったりするものです。
どんでん返しの連続に加えて銃撃戦、爆破、カーチェイスとおもしろさてんこ盛り、まさに息もつかせぬという形容詞がぴったりの実に午後ロー的満足度の高い一級品のB級SFサスペンス・アクション!
なかなかパワフルなアクション&ホラー演出で楽しめたんですけど、ストーリー的には良くも悪くも原作ゲームファン向けのファンアイテムという感じ。
ヴァーチャルな戦場体感映画として楽しめるがそれだけの映画のような気もしないでもない。
つまんないわけじゃないけどどうにも見所に乏しくて良く言えばウェルメイド、悪く言えば陳腐、といったところ。