結婚の酸いも甘いもあと社会派も映画『佐藤さんと佐藤さん』感想文
ううむこれは密かな社会派、まぁ『アニーホール』的なちいさな悲喜劇として観ても面白いけれども、しかしそれに留まらない鋭い眼差しを感じる映画であった!
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
ううむこれは密かな社会派、まぁ『アニーホール』的なちいさな悲喜劇として観ても面白いけれども、しかしそれに留まらない鋭い眼差しを感じる映画であった!
友達がいなすぎる筋肉オタクの壮絶にしてどうでもいい夢と挫折の行く末の憐れときたら!でもその憐れを映画的なウソに逃げずにしっかりと描いているからこそ、この映画にはおためごかしではないホンモノの救いがあると思います!
面白くないが面白くないじゃないかとムカつくよりも多方面に謎が多すぎて観終わると弧につままれたような不思議な感覚になる映画だ。
なんなんだこの映画。良い意味で作ってる人たち全員バカなんだとおもいます。
オリジナリティこそないがオリジナリティがないということはいろんな映画の面白いところを取ってきてるということでもあるのでホラーのミニ幕の内弁当として楽しめた。
コロナ禍反省映画ということで今こういう映画がアメリカ映画の比較的有名なスタジオと有名な映画監督の作として出てきたのは価値のあることだと思われ。
序盤は本土の規制当局が喜びそうな警察主体のコメディ調の安心安全クライム映画だが途中からはそんなもん知ったことかと大陸向けのリップサービスをかなぐり捨てて香港魂がバーストする!面白いしアツい!
ウェルメイドなよくあるイイ話の粋は出ないがペンギンによって覚醒した主人公が横暴軍政と戦う! とかそういう感じではないのは多少面白いところかもしれない。
必見のドキュメンタリーと言ってあげたい気持ちはあるがあんま良いドキュメンタリーではなかったのでなんとも。
太平洋戦争の南方戦線ものだが日帝に留まらず現在までしっかり続いているように見える日本人の敗北認められない病みたいなものを突いている観もあり、アニメ・漫画のプロパガンダ利用にも切り込んだ力作と思う。