ハリポ前日譚映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』感想文

《推定睡眠時間:40分》

もう今更ハリポって時代でもねぇだろと思ってガラ空き予想を頭の片隅に置いてシネコンの予約画面を開いてびっくりほぼ満席! 前作から3年ぐらい間が空いてなおこの盛況っぷりなのだからおそるべしハリポ人気だ。3年。長かったですね…長すぎて前作の内容なんか3センチぐらいしか覚えていないのだが一作目に比べてハリポワールドの登場人物が多くこれはもうハリポ観てない読んでない勢の俺はついていけんかもしれんと思ったことだけは覚えてる。今回ファンタビっていうか完全にハリポ本伝。その上前作から3年のスパンがあるわけだから先に正直に言ってしまうがお話的なものは基本的に全然わかんなかった。

お話がわかんないというと違うか。なんかちょいヒトラー寄せみたいな人間の浄化を企む魔法使い民族主義者がいてこの人が今回は恰幅が良くてなんかかわいいマッツ・ミケルセン、魔法界では偉い人選挙が近々あるらしくこの人が実権握ったら大変だというわけで主人公の魔法動物学者エディ・レッドメインは他の穏健派魔法使いたちと一緒になんとかこいつの当選を防ごうとするというかセコイ手を使って権力を掌握しようとするのを防ごうとする。筋はわかる。しかしキャラクターが主人公とその友達の人間デブと人間デブの妻しかわからない。

今回話の中心に来るのはジュード・ロウ演じるダンブルドアとマッツの因縁なのだが、ダンブルドア…そりゃ名前ぐらいは聞いたことがあるっていうかタイトルになってるんだからあってあたりまえだけど、魔法学校の学長? ぐらいの無知識しかないからね俺。そうなってくるともうわかんないよ。わかんないしそのわかんない人間ドラマ成分が前二作に比べて非常に多いから愉快な魔法動物もあんまり出てこないしアクションは魔法合戦っていうか銃の撃ち合いを魔法弾に置き換えたぐらいな渋めのものだしで、うーむ…いや、シリーズのファンなら楽しめるんだろうなとかは思いますし別に退屈もしないのだが、これを積極的に面白がるには相応のシリーズ知識が必要だろう。一作目の時はそういうのいらなそうだからハリポ童貞の俺だけど観てみるかってなったのに!

魔法の本場ってことでチベットが終盤の舞台になったのは発想的にはベタかもしれないけど絵的には新鮮でよかったよな。とはいえそこでの魔法生活の描写がないので世界の広がりが感じられないのが残念っちゃ残念。あとマニ車みたいの回してワープするの『真・女神転生Ⅲ』とネタが被ってた。確かにメガテンもファンタスティックなビーストを使役するお話ですが。それと今回の重要ビーストの麒麟ね。麒麟かわいい。俺の感想、それぐらい。

【ママー!これ買ってー!】


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チベットと魔法といえば『ゴールデン・チャイルド』。そういえば麒麟も金色に輝いておりました。

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