あなたのシャマランが目を覚ます『スプリット』感想文(ネタバレ危険イヤなら見るな注意)

《推定睡眠時間:0分》

言ったからな俺は言ったからなここから先はネタがバレるからなネタがバレるしだからといってネタの解説では、ない! ネタの解説では、ない! M・ナイト・シャマラン監督作『スプリット』を見て俺が思ったことを垂れ流すだけだ! 俺の脳内を開陳するだけだ! それこそシャマランのように! 時にはシャマランのように!

…娼婦とダジャレたつもりだったがそれはさすがにちょっと遠すぎたな! だが、強引すぎるダジャレも言わせてしまうのがシャマランの力! その設定はさすがに強引だろ…と言わせないでオチまで見せてしまうのがシャマランの力だ! それがシャマランの妄想力が秘め…あぶなーい!!!! 歩道横断中の老婆に突っ込んでしまうところだった! なんかもう下手に捻った比喩にしようとしてわけがわからなくなっているな! それもすべて、シャマランの仕業!

はいじゃあ感想入りまーす。

あのな、もうな、単刀直入に言うよ。シャマラン次回作の『GLASS』、あの男を呼ぶしかないだろ。あの男…通勤列車の爆破テロという大惨劇に遭遇しながら生還し、意思の力を信じてインナースペースに飛び込むことで新たな自分と新たな世界に突き抜けたあの男を。
なにブルース・ウィリス? …ちがぁぁぁう! あの男だ! 居場所のない世界からの脱出を、凶暴なビースト別人格に託して別世界の扉を開いたあの男だ! 『スプリット』のジェームズ・マカヴォイのことではない! ヤツだ! ヤツのことを言っているんだ!
…ジェイク・ギレンホールのことを! 『ミッション:8ミニッツ』そして『ドニー・ダーコ』のジェイク・ギレンホールのことを!

いや待て全然単刀直入じゃないじゃないか。そうだな。確かに。普通あれだよね「単刀直入に言って」の後に続く文って「面白かった」とか「つまらなかった」とかそういうのでしょ。それが単刀直入のただしい使い方だよね。一般的には。
まぁでも読んでる君たちにとってはいきなり何を言い出すのかというところでしょうが俺の中では文に一貫性があるし単刀直入なのです。つまり、本来あれこれと感想を書き連ねた後に『GLASS』にジェイク・ギレンホール参戦希望! とこう書いて締めようと思っていた。

『GLASS』はちなみにシャマラーならもうご存知でしょうが『アンブレイカブル』とその後継作品だったこの『スプリット』がクロスオーバーする、『アンブレイカブル』シリーズ第三弾でシャマランの次回作です。
だからえーとジェイク・ギレンホールとか言っているんですよ『ミッション:8ミニッツ』も『アンブレイカブル』も通勤電車の爆破から話が始まるので。誰に向けて書いているんだかわからないが一応そこは押さえておく。

で、で、で。そういうつもりだったが。だったのですが。締めに持ってくる予定だったジェイク・ギレンホールを。我慢できなくなって最初に書いてしまった。だから単刀直入ということになる。俺の中では!
いや、今更なに言ってんだと思われても。脳みそいや違った脳内垂れ流し感想って最初に書いてあるんだからこういう頭のアレな文章かもしれないなぁって予想ぐらい付くだろうが。嫌なら去れよページを閉じろよ今時どのブラウザもマルチタブ対応だから立ち上げ直す手間すらねぇだろぅがっっっ!

誰と話してんの? それはもちろん自分と…(作者は自身の中に読者を持っている、と安部公房は言った)

とまぁなんだかこんなような映画だったよね『スプリット』。独り言の映画。シャマランてずっとこんなっすね。ずっと独り言を言っている人で、会話はあまりできそうにないがその呟きに耳を傾けてみると結構面白いことを言っているみたいな。秋葉原とかによくいますね、なんかそういう人…。
いやでも俺はシャマランのそういうところが好きなので実は意外とお客さんの目を意識した感のある『スプリット』、面白かったのだけれど物足りなく感じたりはしたな正直。

なにかな例えるなら性の喜びおじさんとかじゃないかな。変人として(勝手に)取り上げられた当初はみんな面白がったけど、普通にそこらをうろついてて普通に(かどうかは人によって見方が異なるでしょうがね)会話のできる普通のおじさんだと知れたらみんな興味を無くしちゃったじゃないすか。
そういうことだよね。シャマランは性の喜びおじさんなんですよ。違う? いや違うとか言わせないから。なぜなら、性の喜びおじさんの物語もまた電車から始まったのだから…! やめよう不謹慎。

ジェームズ・マカヴォイのスーパーヒーローといえば。あれだな『ウォンテッド』すよね。『ウォンテッド』とかシャマランが好きそうな落ちこぼれヒーローものだからこれ楽屋落ちなんじゃないすか。お客さんへのサービスで。
そういうところ結構ありましたよね。実はヒーロー映画でしたのオチでこのタイトルっていうのとか“スピリット”とダジャレたユーモアなんじゃないの。久々な気もするシャマランのカメオ出演も今回ネタですよ~笑ってくださいね~って感じですよ。だって役名が“フーターズ・ラヴァー”だし。『レディ・イン・ザ・ウォーター』みたいな本気の出演じゃないすよね。ていうか、フーターズ好きなんだシャマラン。フーターズでずっと独り言言ってるのかな…。

油断をするとすぐ話題がスプリットしてしまう。どうでもいいよフーターズは。つまり、何が言いたいかというと、ネタ映画サービス映画だよね『スプリット』。ほんでそれ前の『ヴィジット』もそうだよね。ソーシャルなシャマラン。会話のできるシャマラン。人に見せるための芸としての独り言。
…分かりましたシャマラン先生が実はそういうこともできるちゃんとした大人の人であることは分かりましたが次は次こそはぁぁぁ観客置いてけぼりのぉぉぉドリーミンな独り言ヨタ話を聞かせてくださいよぉぉぉ超期待して待ってますよ『GLASS』そしてそのためにはシャマラン世界の近接領域を常に浮遊しているインナーユニバース俳優ジェイク・ギレンホールが生け贄に必要なんだ!!!!

目覚めよ! シャマランのビースト!

【ママー!これ買ってー!】


ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

そうだ『スプリット』、あの屈折した慈しみの淡いハッピーエンド(?)は仄かにディック味だったんじゃないかあれは。深刻な面持ちでヨタ話するところもディック的だし…シャマラン版『ユービック』、おい想像したらすげー面白そうなんだが…!

↓その他のヤツ

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24人のビリー・ミリガン〔新版〕上 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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匿名さん
匿名さん
2017年11月11日 5:14 PM

ひどい悪文