《推定睡眠時間:60分》
世界的に有名らしい韓国トップアイドルグループのBTSって名前ぐらいしか知らなくてこないだBTSが出てる電車内広告ではじめてメンバー全員の顔をちゃんと見たんですけど世界的アイドルというからどんな超絶美形かと思いきやかなり普通の若い男の子たちで美形っていうかむしろちょいブサ入ってない? とテメェはどの面を下げてそんなことを言ってるんだその面はダチョウ倶楽部か安田大サーカスのレベルだろと自分で自分に文句を言いながら思ったんですが、アイドルだから見た目が良いはずというのは浅はかな考えで、これだけ人気があるということはBTSは曲とか歌とかそういう技芸がたいへん優れているとかそういうことなんだろうとなんとなく腑に落ちないが強引に落とした(AKBと同じでファンサが厚いとかそういうのも大きいんだと思ってる)
世の中というのは案外そんなもんなんだろう。言うまでもなく『ミッション・インポッシブル』シリーズの主役イーサン・ハントを演じている世界的ビッグスターのトム・クルーズに関しても俺はぶっちゃけどうしてこの人がそんなに人気なのかよくわからない。ハリウッドおよびその文化圏では美形俳優として通っているらしいが…トム・クルーズって見た目カッコいいですかね? この質問文形式はあくまでもレトリックなので実際には質問ではなくいや普通のオッサンだろと言いたいわけですが、見た目が普通のオッサンというだけでなくトム・クルーズは演技も別に達者なわけじゃない。
ほう、じゃスタントは? いつからかトム・クルーズといえば本人スタントの人ということになったようだが、この映画を観る限りでは大したスタントはしてないんじゃないだろうか。そりゃエクストリーム・スポーツみたいなことを自分でやるのは勇気がいることだし長期間の訓練も必要だと思いますけど、映画なんだしそこはスタントマンにやってもらえばいいんじゃない? スタントマンはプロなんだからそっちの方がたぶんトム・クルーズ本人がやるよりカメラ映えする動作になると思うんですよね。だがトム・クルーズの魅力はそれだけではない。近年のトム・クルーズといえば走りがすごい。やたら走る。…だからなんなんだろうか。この映画にはイーサン・ハントを追う部隊が彼を見失って「どこだ!?」とあたふたしている後ろの方をハントがタッタッタとおトム走りで駆け抜けるというショットがあるのだが、これはギャグなのだろうか。
などと俺は思うがトム・クルーズは紛うことなきスターなわけである。トムが跳べば観客は沸きトムが走れば観客は沸きトムが別になんもしなくてもとりあえずそこらへんに突っ立ってれば観客は沸く。今にして思えばあれはわりと一部の界隈だけのことだったのかもしれないがゼロ年代からテン年代にかけてトム・クルーズといえばスター役者というより笑えるゴシップのネタを提供してくれるサイエントロジーの変な人だったわけだから世の中なにがどうなるかわからんなと思う。ここ10年ぐらいで新たにトム・クルーズを知った若い映画ファンなんかサイエントロジー知らないんじゃないかそもそも。一度はサイエントロジーの変な人にまで落ちたイメージが今ではナイスガイなハリウッドトップスターにまで回復したのだからよほど優秀なマネジメント・チームを付けているのだろう。
というわけで世界のトム・クルーズ最新作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』ですがうんおもしろかったです。トムが走る、トムが跳ぶ、トムが変装、トムがナンパ、トムがモテモテ、トムが苦悩、トムがモテモテ、トムが殴る、トムがモテモテ、みんなのトムのみんなの見たい場面がいっぱい。還暦のオッサンがその半分以下ぐらいの歳の女にモテまくる映画の何がおもしろいんやという人はそもそもこの映画観に行かないからそんなことはちっとも問題ではない。どこかで10分ぐらいブリーフィング的なつまらない会話シーンをやってその後に空港とか列車とか様々な舞台で30分ぐらいアクションをやる×数セットというまるでFPSゲームのような構成は工夫がだいぶない気がするがこんな映画を観に行く客ならそんなことわざわざ気にしないだろう。ストーリーがどうとか演出がどうとかそういう映画ではないんである。
イーサン・ハントが正体を知らずに追っている極秘キーがなんなのかあっさり見せてしまう冒頭の原潜シーンとかそれは少なくとも冒頭には入れない方が観客もあのキーは何に使うものなんだろうって興味を惹かれるからよかったんじゃないのとか思います、思いますよそういうのは、そういうのたくさんありますよ。だけど、だからなんなの? それ別にトム・クルーズと関係ないところだからな。むしろあのキーはこういうものですって冒頭で見せてしまった方が観客は余計なことを考えずトム・クルーズの一挙手一投足に集中できていいのかもしれない。ブリーフィング10分+アクションステージ30分×数セットの稚拙な構成も観客の目をトム・クルーズの動きに集中させるためにあえてやっているのではないだろうか。
トム・クルーズが万能マスクで別人に変装しマスクを脱ぐとそこに現れたのは…トム・クルーズの顔! みたいなのを上映時間約160分の間に4回ぐらい繰り返してアホかと俺は思うが観客はトム・クルーズに飢えてるからトム・クルーズの顔がちっとも意外ではない意外なところから出てくると盛り上がってしまうに違いない。いやぁ、アイドルというのは不思議なものですなぁ。そういう歌も2023年7月現在日本で若者中心に大流行しているそうですがあれも本当に下らない歌で…いや、とばっちりディスはやめよう!
『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』、金がかかってるわりには下らないトム・クルーズが走るところが主な見所というトム・クルーズのアイドル映画ですけど、つまらないところは寝ればいいし寝て困るシーンはとくにないので、時間つぶしとかストレス解消に見るには良い映画だと思います。
【ママー!これ買ってー!】
ハリウッド・スターはなぜこの宗教にはまるのか (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)
そういえばハリウッドのスパイ映画って敵がカルト宗教指導者のパターンありそうでほとんどない。ハリウッドスターもカルト宗教やってるから下手に題材にすると映画化してもらえないんだろうか。
トム・クルーズの『ナイト&デイ』がインドでリメイクされたのですが、(『バンバン!』って邦題で日本公開済み。盗むものがエリザベス女王のダイヤに変更。)
いっそMIBもインドリメイクするべきだったりして?
ミュージカルができるイーサンが見たいだけですが♨️
あれリメイクだったんだ!わざわざリメイクするようなお話でもないような気もするけれども笑
トム・クルーズって屈託のないハンサム紳士キャラが多いから、そういう感覚はたぶんインド映画界がスターに求めるものと合致しますよね。
ミッションインポッシブルも脳内でのインド映画変換難度は比較的低いから、リメイクすれば売れそうな気は確かにするなぁ。っていうか逆に最近のミッションインポッシブルの方がインド映画に寄せてきている説も。
リメイク版、所々ピザハットとマウンテンデューが劇中に出てきたので「プロダクトプレイスメントもいろんな国でやるんだな」と思いました
イーサン「何?現地の娘を口説いて利用しろ?イケメンのダンスに弱い?」でダンスシーンやってほしいです。
シリーズ大体見てるんですけど、私も今回なんかつくりが(テンポが?)ゲームっぽいなーと思いながら見てました。暴走列車のシーンがアンチャーテッドというゲームに出てくるステージと似てておっと思って楽しめました笑。アンチャの映画は見てないのですが…!
あのガコンガコン車両が落ちていくところとかめちゃくちゃゲームでしたよね。っていうかあれ同じようなのアンチャーテッドの映画の序盤にあった!