《推定ながら見時間:75分》
はいはいアメリカアメリカ。アメリカですね! よかった!
いじめられっ子のガキがギャル風ベビーシッターと仲良くなるがベビーシッターの正体はなんと殺人悪魔崇拝者、のアメリカ的ホラーストーリーを彩る引用引用引用スラングスラングスラング差別的ジョーク差別的ジョーク差別的ジョーク性のめざめ性のめざめ性のめざめで本当にお前ら飽きないなそういうの!
俺がクソを投げたくなる映画ということはちゃんと生きてる人には面白い映画なんだろうなこういうのな! 俺にとってはゲロですよ! クソとかゲロとか言いたいばかりにゲロにクソを投げるっていう貧しい上によくわからない文章表現になっているがむしろその文章の乱れをこそ読んで欲しいところだ!
乱れさせる映画だ! 俺はその乱れが人に伝わらないと知ってるぞ!
なにがそんなにムカつくのか。ギャル風のベビーシッターが「私の考えるエイリアンのベスト配役」(※実際は少し違ったと思うが構うものか!)っていうのを言うわけだ。カーク船長でしょリプリーでしょそれから云々ですけれども本当に嫌ですよね本当にこういう感じな、っていうかこういう引用の仕方全般が嫌ですよ! タランティーノ会話とか最悪だよ! 『レザボア・ドッグス』のライク・ア・バージン論争とか黙ってそのままビデオ巻き戻して返却したくなるよ!
俺は俺を自己分析しましたよ! なんでこんなにみんな知ってるっしょ的な会話が嫌いなんだろう! やはりアメリカ文化というものは対話とコミュニケーションが基盤! しかも『レザボア・ドッグス』の場合は話題がマドンナ! あまりにアメリカが過剰である! あまりにアメリカが過剰であることをアメリカの文脈の中で嗤うことの文化の貧困!
図体がでかいだけでその構造においては極めて閉鎖的で同質的な消費の仕方が志向性が! ダメとかじゃない俺は嫌なんだ! そういう群れの面白さとかクソだわバカ! 美学がねぇのか貴様らには! ねぇんだろうな! ギャル風ベビーシッターがディープなレズキスする画のBGMがバウ・ワウ・ワウの「I Want Candy」っていう映画に美学があってたまるかよ! クイーン流しながら悪魔崇拝者とのバトルをクライマックスに持ってくんじゃねぇよ! 俺は! それを一緒に面白がれる友達がいないんだよ!
うまいことやるんだよこの映画! 適度にグロ適度にエロ適度にバカ! みんな知ってるあるあるいっぱい! みんな知ってる名曲いっぱい! ほろ苦いラストと人生の教訓! ガキが大人の階段を一歩上る青春ストーリーでもあるわけだ! よくできてるなー! よくできてるのになんで文句言うのバカなんじゃないのって思ってる人たちのためにこういう映画はあるのでそういう人はさっさと見よう『ザ・ベビーシッター』! 面白いよ!
【ママー!これ買ってー!】
引用のセンスと内輪ノリが宮藤官九郎っぽかったように思うがクドカン映画も嫌いだから好きはブレても嫌いはブレない。