映画『散り椿』爆睡感想文(ネタなし注意)

《推定睡眠時間:80分近く》

そんなに疲れていたとか体調が悪いとかでもなかったと思うがたぶん本年度最大の爆睡をかましてしまい、木村大作&岡田准一の前作『追憶』の時もやはり睡眠1時間超えだったためどうも生理的に合わないっぽい。
つまらない、という感じではなかったように思うがどうしてかとにかく寝てしまう映画というのはあるもので。

もうこれぐらい寝ると基本的にはストーリー的なことはなにもわからない。ただでさえ時代劇知識に乏しいのでなにもわからないが、『追想』は岡田准一が昔の仲間と再会しかつての約束を的な話だったので、見た場面の断片から察するにスーパー大まかに言えばたぶんこれもそんな感じだろう。

それにしても『追憶』の渋川清彦はびっくりするぐらいの棒読みだったなぁ。他の映画の渋川清彦あんなじゃないだろうと思うが、『散り椿』の方も時代劇的な会話ゆえみたいなところもあるかもしれないがわりと色んな人が棒な感じだったのであれは大作イズムだったりするのか。

こう、一対一で、ゆっくり間を取って、一つ一つの言葉を丁寧に発音して、全て言い終わってから相手が同じ調子で応答する・・・っていう国会答弁みたいな。
そのへんがけっこう睡眠誘因なんじゃないか。とくにこれ会話が多かったし。本当にもう寝ても覚めても話してばかりで・・・安心してしまうリズムなんですよあれは。子どもを寝かしつける時のお話のリズムなんですよいや本当。

心地よいウトウト会話に挿絵の如く差し挟まれる大作自然景。ぶっちゃけ大作推しの長野とか富山で撮ってるらしい荒々しい雪景色は俺のハートには微塵も響くところがないのですが(なんででしょうね)街道の豊かな緑とか抜けのいい渓流とか明るい風景は綺麗だなぁとおもう。
あとそこを砂ぼこりと水飛沫を上げながらカッポカッポ走り抜ける馬は迫力満点。馬りりしい。

岡田准一の殺陣はカットを割ったりしないかなり本格的なもので、殺陣師でも専門のアクション俳優でもないのにこんな素早い殺気立った殺陣できる俳優の人が現代日本にいるんだぁとかびっくりしてしまった。

あの三船系というか力みまくった演技は僕はそんな好きではないがアクションには惚れ惚れしてしまうな。
そこは、やっぱおもしろかったですよただお話が人斬ってわーいみたいな脳天気なものじゃない辛気くさいものなのでなんか燃えないんですけど(それは寝てたからじゃないだろうか・・・)

実景をバックにしたエンドロールは珍しい縦書きの右スクロール。巻物ロールとでもいうのか。重複表現な気もするが気にしない。
そのただでさえ珍しいエンドロールはクレジットがスタッフ・キャスト各々の直筆。木村大作はめちゃくちゃ達筆なので絵になるがお前少しは字の下手な人のことを考えてやれよめっちゃ恥ずかしいじゃんとか俺全然関係ないのに変な汗が出る。

「撮影者」の項(これもあまり見ない珍しい表記だ)には岡田准一を含めて数人クレジットされていたから、あのエンドロール背景の実景なんかは岡田准一撮影だったりするのかもしれない。
手書きクレジットといい、みんなで作りました感みたいのを出したかったのか。映画の面白い面白くないとは関係ないが、なんかこういう人が偉いポジションに収まるとたいてい現場の人に無理難題なしわ寄せが来て大変だよなぁとかおもってしまった。

説得力はまったくないが寝たなりにおもしろかったんでよかったです。

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とくに言うこととかない。

↓原作


散り椿 (角川文庫)

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