アブノーマル時代劇『斬、』を見た感想
鉄にフェチした塚本晋也の変態性が刀の魔に憑かれた人間どもの悲劇的な宿命として刻み込まれたアブノーマル時代劇。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
鉄にフェチした塚本晋也の変態性が刀の魔に憑かれた人間どもの悲劇的な宿命として刻み込まれたアブノーマル時代劇。
まだ全然咀嚼できていないがなんかすごい映画を見た感はあった。ちなみに一番衝撃を受けたところは恒例のNGシーン集の最後でジャッキーが言い放つ「続編も撮ろう!」。
ダークな展開でどぎつい場面も多かったが最終的には爽やか映画。おもしろかった。
ジョニー・デップのバッティ仕草がパーフェクト。『ブレードランナー』フォロワーやオマージュは枚挙に暇がないがこんなところで遭遇するとは思わなんだ。
こんな映画は少なくともその構成においては嘘まみれに違いないが嘘まみれだから堪えられないっていうのはある。そういう嘘賛歌映画。
ある意味どんでん返し系のびっくりオチ映画。ダセェダセェとしか思わなかったトオルくんのモノローグ進行も最後まで見ると切なさがあふれ出す。
これは眼福。ルイス・ファンとユー・カンとセガールが同じシークエンスに同居して各々がその技を披露する映画なんて中々ないですよ!
基本センチメンタルなのであまりこわい映画ではなかったが、各種オバケ現象を絵解きしていくホラーミステリー的な趣もあった。あとは何言ってもネタバレになる、
絶望的カオス状況にわかるわかると頷きながら誰一人感情移入できないノワール感がよかった。誘拐されるガキまで憎たらしくて可哀想になったりしないからガチ。
とにかく、画で見せる。実写SF映画不毛地帯の邦画界に一輪のケバケバしい花が咲いた感じで面白いし面白い以上に、うれしい。