田中圭ベストアクト候補映画『あの人が消えた』感想文
なんというか『かまいたちの夜』のメインシナリオだけじゃなくていろんなサブシナリオも遊んでる感覚になる映画だった。あと田中圭のたぶんベストアクト。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
なんというか『かまいたちの夜』のメインシナリオだけじゃなくていろんなサブシナリオも遊んでる感覚になる映画だった。あと田中圭のたぶんベストアクト。
これからこの映画を観る人がいたら血みどろスラッシャーじゃなくて風刺要素込みのフーダニットとしてお楽しみくださいって感じ。そういう目で観ればなかなか唸らされる映画なんじゃないすかね。
お金がないので5日間の会期中俺がいたのは2日だけで観たのは8プログラム。その中から今回は長編映画の感想を書いていこう。
基本的にはユーモア会話劇だが骨子はミステリーなので会話劇ニガテーな俺でも楽しく観ることができた三谷幸喜の新作佳作映画。
なるほど映画が総合芸術ならテレビドラマというのは総合娯楽なのだなとか思ったテレビドラマのスペシャル版的なオモシロ作。
二転三転で引っ張ってドドンと伏線を回収していくシナリオは面白いし反差別のテーマにも真面目に取り組んでいてそのくせシリアスになりすぎない、堤幸彦会心のメジャー映画凱旋作。
面白いけどたぶんこういうのは過度に重く受け止めることなく、あくまでも面白い娯楽映画として観るのが正解。
映像と音は悪くないのだしもう少し練っていれば良い映画になったのになぁっていう、なんかそんな感じの映画なのでした。
こういうせせこましい邦画の家族ドラマみたいなやつはあんま面白く感じないのでいつもなら観に行ったりしないのだが江口のりこが主演となれば話は別だ!
これはあれだね『箱男』の映画化というよりは『箱男』を含む安部公房の様々な作品をミックスして1本の映画にした感じ。なかなか手強いが全ジャンル横断型の良い映画でした。