凡キラ映画『うちの弟どもがすいません』感想文
ネコ顔の畑芽育が嬉々として義理の弟たちのお母さん代わりを演じるのはなんだかギャップがあって面白い。俺にとってこの映画のよかったところはそれぐらいだった。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
ネコ顔の畑芽育が嬉々として義理の弟たちのお母さん代わりを演じるのはなんだかギャップがあって面白い。俺にとってこの映画のよかったところはそれぐらいだった。
突飛な設定、迷いのない演技、明るい画面、コミカルな演出と胸キュン、加えて見事に構造化されたシナリオ。キラキラ映画の面白さが存分に詰まった映画なので、キラキラ映画を普段観ない人もぜひぜひどうぞ!
とにかくこの映画は多彩な実験的手法が大きな見所、一般的なキラキラ映画とは少し違った意味でなかなか楽しめた。
脚本も映像も音響も芝居もすべてすばらしい。この映画を観た幸福な記憶は永遠に忘れない、と思いたい。
残酷な映画が観たいとか人肉シリーズは全部観たい! という人ならきっと観て損のない映画ではないでしょーか。
前作をとりあえず忘れて単独の映画として観れば映像的な見所いっぱい。むしろ前作を観ない方が楽しめる映画かもしれない。
二転三転で引っ張ってドドンと伏線を回収していくシナリオは面白いし反差別のテーマにも真面目に取り組んでいてそのくせシリアスになりすぎない、堤幸彦会心のメジャー映画凱旋作。
キラキラ映画といえばロケ地が重要であるが、ストーリーのいびつさやテンポの悪さをロケ地撮影の良さでだいぶ補っているのがこの映画だったんじゃないだろうか。たまに出てくるインスタレーション的な美術もまた良し。
映画についてはたった30分しかないので感想らしい感想もとくにないが、短いがために逆に映画分析のテクストとしては使える感じだったので、ちょっとだけそういうことをやってみよう。
そんな内容では全然ないがやはり自分のフィールドで出来ることからコツコツやっていくのは大事だなというメッセージを勝手に受信してしまう映画でした。