無駄に絢爛映画『LORO(ローロ) 欲望のイタリア』感想文

権力の寓話というには現実の側が寓話的虚構に寄りすぎている昨今ですが、ベルルスコーニ時代の虚実入り乱れる政治内幕劇であると同時に、あちらでもこちらでもあるある感のある、たいへん刺激的でおもしろい権力の寓話であったとおもう。

人間ビリーバー映画『虚空門 GATE』感想文(ネタバレなし)

予想の斜め上を行くこと甚だしい怪展開で斜め上を行ったと思ったらまた斜め上を行く、それからまたまた斜め上を行って更にそこからも斜め上を行く、気付いたらぐるっと一周して元の位置に戻ってきてしまった、みたいな映画でした。すごかったです。

スマホテロ映画『ロボット 2.0』感想文

豪快にしてインドなバカシーンの絨毯爆撃も見方を変えればそれなりに作り手の理屈というのも見えてくるのだからやはりわれわれはまだインド映画の奥深さを知らない。

つけびして煙り喜ぶ映画『楽園』感想文(途中からネタバレ含)

一筋縄ではいかない瀬々敬久の叙述トリック搭載型ミステリーにして反ミステリー。一見重くてむずかしい映画っぽいですが片岡礼子の艶姿とか佐藤浩市のまさかの勇姿にビンビンさせられたりする見所いっぱいの大サービス映画です。

生類憐れまない映画『ジョン・ウィック:パラベラム』感想文

これがシリーズ初参戦だったのでこんな馬鹿みたいな面白い映画があったのかとビッグ衝撃を受けてしまった。たぶん世界で一番ひどい自分探し映画です。

リブート版『ヘルボーイ』感想文(ネタバレたぶんなし)

『ヘルボーイ』のシリーズ作というよりは『ドゥームズデイ』に続くニール・マーシャルの来いよ終末第二弾として見たい。というか前の『ヘルボーイ』観てないのでそういう風にしか観られなかった。

US与太話映画『アス』感想文(ネタバレあり)

オチでびっくり的な映画ではないというか、最初の最初で既にどんなお話かということは過剰なくらいに明かしてしまっているので、それをわかった上で所々に配されたアレゴリーやジョークを読み解いて楽しむ『不思議の国のアリス』タイプの与太話映画だったように思う。

人食い映画『カニバ/パリ人肉事件38年目の真実』感想文(ネタバレ注意)

愛とも狂気とも単なる性欲ともつかない常識の彼岸の光景は感動的でさえあるがその一方、編集次第で現実はいかようにも変容させられるのだなぁと冷ややかに見てしまう怪ドキュメンタリー。

闇鍋爆発映画『神と共に 第二章:因と縁』感想文

支離滅裂の一歩手前でなんとかマクロな話とミクロな話を曼荼羅的に接続して上手いオチ感を出すのはさすがに韓国映画だなぁと思ったがそれ以上に面白いものはなんでもぶっ込め的な節操の無さに韓国映画だなぁぁぁぁ!!!! であった。

仰天映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』感想文(わりとネタバレ注意)

あまりの衝撃映画っぷりに上映時間の半分以上は笑える映画でもないのに顔が笑ってしまっていた。信じられないような光景に遭遇すると人って笑うんですね。もう笑うしかない。なんだかすごいぞ!