感想が書きにくいだろ映画『蟻の王』感想文
いやはやまったくこれは感想を書きにくい映画である。易々と感想を書けない現実の複雑性を捨象しないで織り込んだ、力作ではないかと思う。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
いやはやまったくこれは感想を書きにくい映画である。易々と感想を書けない現実の複雑性を捨象しないで織り込んだ、力作ではないかと思う。
アメリカンなエグみの深いジョークを許容できればまぁまぁ楽しく観られる映画ではあるだろうワンちゃんたちかわいいしとは思うのだが、CGでワンちゃんの口を動かしているのはどうぶつ映画としてわりあいガッカリポイントだった。
ずいぶん意地悪な冷笑風刺喜劇だがこういう社会構造でこうなってるんだから個人個人が誰か別の個人を憎んだりなんかしてもどうしよもなかんめぇと諭すようなところもあった。
いまさら人に聞けない家父長制のすべてがこの映画で一発理解!たいへんタメになるおもしろい映画でした。
あらすじからすれば悲惨かつ辛辣なブラックコメディと思えるが、主人公のメンタルが異常に太すぎるのでとくにそんな気にはならず、なんか逆に(?)爽快な後味が残るからこれは不思議な映画である。
この圧倒的不毛。そうだそうだ、これこそがコリアン・ノワールだ!
たぶん想像の三倍は仲が悪い険悪姉弟によるちっとも笑えないがち姉弟げんかの映画でした。なかなか変で見応えある。うん、そういうことにしとこう。
抑圧された人々に何を示すことが人として正しい道なのか正直いってわからない。だとしたら自分はどうすべきか? 面白い映画ではないと思うが、言外にそう訴えるパナヒは本当に真面目な人だなぁと感服する。
都会の生活ならともかく大正田舎庶民の貧乏生活がじめっとした空気の中で淡々と描かれる映画なのでそこが大事なんだよそこがという声はわかるが画面から凶悪な睡魔が襲ってきた。かなり寝たがイイ映画だと思います。
前衛映画なので普通の意味では全然おもしろくないが個性と魅力はなかなか強烈なものがあった。