アメコミ定食映画『ヴェノム:ザ・ラストダンス』感想文
シリーズ最終作なのにあんま濃いストーリーも大きな盛り上がりもないが、俺としてはこんな軽い娯楽映画は大歓迎なので思ったより楽しめてよかった。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
シリーズ最終作なのにあんま濃いストーリーも大きな盛り上がりもないが、俺としてはこんな軽い娯楽映画は大歓迎なので思ったより楽しめてよかった。
基本的にはユーモア会話劇だが骨子はミステリーなので会話劇ニガテーな俺でも楽しく観ることができた三谷幸喜の新作佳作映画。
画面をぼーっと眺めているだけで楽しい巨匠ワイズマンのデトックス・ドキュメンタリー。もしかすると乳幼児向け番組に近いのかもしれない。
面白い映画だった。面白い映画だったけれども決してよくできた映画ではないし、『マッドマックス』が完全にハリウッド商品化したことがわかってしまってなんだか切ない。
どうなのと思う点は多々あるが対象年齢6さいの映画と思われるので6さい向けならこんなもんだろって言われたらそれはそう。
強い画で見せていく登場人物&舞台説明編だった前作と違って今回はストーリー展開で見せていく映画だったが、なんか前作の方がSFっぽいワクワク感があってよかった気がする。
この映画の面白さの大部分は序盤のなんだかわからんところにある。そこで早々にネタを察知してしまってはきっとそんなに面白く観ることはできないだろう。なんだなんだ、なんなんだ。そう煙に巻かれているうちが花である。
宇宙旅行ドキュメンタリーとしては取るに足らない『僕が宇宙に行った理由』だが、ビジネスの世界に最適化された一人の現代人の症例記録として観れば興味深いものがある。
食に対して欲とか拘りがほとんどない、とにかく安くて腹いっぱいになって栄養があればそれが正義という俺のような雑食家にとっては本当にどうでもいいお話だったが、料理風景は楽しい。
迫力はあっても緊張感がない映画。ヒロイックな反逆者以外の人間なんぞ死のうが生きようがどうでもいいわという独善とニヒリズムから生じるその空虚さは、とはいえそれはそれで奇妙な魅力を放ってもいるのだが。