映画感想『クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅』(途中からネタバレ)
なかなか飛んだタイトルなので多国籍資本のインド映画っぽいしさぞかし飛んだ映画になっていることだろうと思ったら飛んだは飛んだ(物理的に)が気分は飛ばない人生つらい系映画。よかった。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
なかなか飛んだタイトルなので多国籍資本のインド映画っぽいしさぞかし飛んだ映画になっていることだろうと思ったら飛んだは飛んだ(物理的に)が気分は飛ばない人生つらい系映画。よかった。
海の『AKIRA』みたいな映画だと思ったんですが海のアキラって声に出すとすごく普通に人の名前。だからなんだと言われてもなにもないです。
更に改めてタイトルは『ウィル・スミス』でもいいんじゃないかと思うぐらいジーニーというかウィル・スミスが出ずっぱり。ウィル・スミスを吸引するための映画であった。
アクション、アドベンチャー、ミステリー、ヒューマンドラマ、地獄のクリーチャー軍団、男同士の甘い悲恋、先読みしにくい展開、壮大かつ色とりどりのCG地獄、そして地獄判事にオ・ダルス。うん、見事にみんなが好きな要素しか入ってませんね。そりゃ面白いわ。
スタンダードを少し横に長くして角丸にした見慣れないフレーム(スーパー16mm撮影だとか)に映し出される荒々しい自然風景は素晴らしいし三回くらいマスオさんになってしまうびっくりシナリオも超やばい。
繊細な日常描写と生活者の視点は相変わらずの原恵一イズム。ルソーやグランマ・モーゼスっぽい感じもある素朴派絵画的な色彩と構図の力強さといいデザイン:イリヤ・クブシノブのキャラクターたちの醒めた存在感といい、いやこれは傑作だったなぁ。
ストレートなガキ向けヒーロー映画って感じ。大人が見れないこともないだろうけれども「大人も子供も」みたいな狡さがないそのシンプルさが俺にはたいへん好ましかった。
ロシアのアートアニメ(系)映画を続けて観てしまったのでまとめて感想。それぞれ別の意味ですごかったです。
遊園地、見世物(サーカス)、フリークス、孤独な悪役、色の乱舞、チャイルディッシュな悪意の発露…バートン映画的な要素がいっぱい。バートンこれで完全復活だ。
たいへんな評判のネッフリオリジナルのオムニバスアニメ『ラブ、デス&ロボット』を見たので全話感想。確かに噂に違わぬすごいアニメだったなぁ。あとタイトルは『セックス、デス&ロボット』って感じです。