バートンのいないバートン映画『クルエラ』感想文
とにかく全然チケットが取れなかったので公開何週目だか知りませんけどようやくの鑑賞。その焦らしプレイによりこんなものか感もあったが映画の完成度とは別の意味でおもしろかったというか。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
とにかく全然チケットが取れなかったので公開何週目だか知りませんけどようやくの鑑賞。その焦らしプレイによりこんなものか感もあったが映画の完成度とは別の意味でおもしろかったというか。
いや別に面白いんだけどあぁこういうやつねってなるいつものオトコノコいらっしゃい映画だったので俺には壊滅的に合わなかった。
ゲームの精神でもってループ世界をオープンワールドに遊び倒す約100分間はジョークもアクションもミステリーも人間ドラマもフランク・グリロの首の切り落としも満載のゲーム世代のゲーム賛歌、と人生賛歌。良い映画!
こんな他愛のないファミリー映画なのに結構派手にドタバタしてセット色々壊すのでアメリカ映画はえらい。
俺はこの監督の映画だとライト路線よりもどことなぁく仏教的無常観を感じる不快を帯びた路線の方が好きなのでライト路線のこの映画はわりと面白かったねで脳がスルーしてしまう感じだった。
一発で人間どもをぶっ殺せる性能を持った巨大変異昆虫が跋扈する『ミスト』的終末世界で本当に怖いのは人間だね…的なことをやられても説得力がないしなんかムカついた。
基本的に殺し合うけど最後の一線はギリで超えずに仲良く協力。表面的には冷たいがいざという時には結構やさしい。普段はクールを気取りつつもお祭り騒ぎが実は大好き。という、そんなニューヨークの粋も香る映画でしたね。
画面が綺麗だから高級品っぽく見えますけどそれは劇中の住宅地同様にハリボテで中身は駄菓子だと思います。昔ながらの駄菓子SF。おもしろかった。
ディズニーの近視眼的銭ゲバ的業界エコシステム破壊的自己中心的テメェ興行をナメてんのかよ的経営判断により泥をかぶった『ラーヤと龍の王国』ではあったが内容的には安定のディズニー映画で普通に面白かった。
要は『ママレード・ボーイ』でしょ? とか言うんじゃない! まぁ設定的にはまぁ…似たようなところもあるが…でもあっちほど爽やかじゃないからこっちは! ドロってるから!