上から来るぞ気をつけろ映画『クライモリ』(2021)感想文
最近の映画で言えば『キャンディマン』もあのオリジナルがこうリメイク(というかリブート)されるのかという驚きがありましたけどまさかそれが『クライモリ』でも来るとは思わなかった。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
最近の映画で言えば『キャンディマン』もあのオリジナルがこうリメイク(というかリブート)されるのかという驚きがありましたけどまさかそれが『クライモリ』でも来るとは思わなかった。
ウェルメイドに作られているので観ている間は面白いけどその後で自分が観たものについて思考を回すような映画じゃないんじゃないですかねこれは。
ポスト監督リドリー・スコットのポストトゥルース&ポストフェミニズム映画と個人的には思ったが人によって見え方がかなり違いそう。そういうところが面白いかったです。
娯楽映画としての基本的な部分が前作から比べてガクっとレベルが落ちててマジでキツく、幸福映画は公開されれば観に行っているのに今回は珍しく途中で帰りたくなってしまった。でもある意味でシリーズで一番興味深い内容だったかもしれない。
ライブハウスの火災と国家の嘘がどう結びつくというのか…と観る前は思ってましたがなんか陰謀論的な怪しいやつとかじゃなくてかなり正統派の国家の嘘でした。国家の嘘こえー。
殺人も精神病も問題ありげな家庭環境も全部悪魔のせいにする狂信夫婦が悪魔使いとサイキックバトル! いや悪魔よりもお前らが怖いわ! 制作陣も含めて!
一年半も待って観るほどのものじゃないっていう下らなさも含めて007観たなーって感じでよかった。
劇中でユージン・スミスが一枚の写真は百の言葉よりも雄弁だみたいな感じの名言っぽいことを言うし結局一番強かったのは最後に出てくるリアル水俣病闘争写真だったよな、とか思う水俣病版『ラストサムライ』。
面白かったですけど邦題から受ける印象ほど弾けた内容の映画ではなかった気がする。
このDIY映画がすごい2021大賞受賞完全決定。観ろ。