スタア臨終映画『ジュディ 虹の彼方に』感想文

短い中にもショウビズ業界の裏表、ハリウッドの功罪、くるくる変わるスタアと観客の関係、そこにある一抹の救いを描き切って、ラストは慎ましくも荘厳にハリウッドに殺された大女優ジュディ・ガーランドを追悼。実にすばらしい『スタア臨終』映画でしたね。

あなたの人生の映画『ザ・ルーム』感想文

泣いたよ。上映中何回も泣いた。泣き笑いだけれども既にぐしょぐしょの手で拭うその涙はあたたかかった。

でも飛ぶんだよ映画『スピリッツ・オブ・ジ・エア』感想文(途中からネタバレ注意)

ジャンクアートな美術も力強い色使いも素晴らしいしノイジーで繊細なサウンドトラックだって素晴らしい。あぁ、映画はこれでいいんだ。これが映画なんだ。なんでもないシーンでも泣いてしまうよ、こういう映画は。

社会復帰促進映画『プリズン・サークル』感想文

島根の刑務所にカメラが入った…と聞けば中島貞夫×松方弘樹の『暴動島根刑務所』が否応なしにも頭に浮かんでしまうわけですが全然そんなんじゃなかったです。メンタルヘルス系の人間再生ドキュメントでした。

映画『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』極私的感想文

ギリアム死ぬのかなって思ったよ。でもこれが遺作なら文句ない。たしかにつらかった。物語の結末は極めてビターに見える。けれども本質は違うと思った。あれはドン・キホーテを演じドン・キホーテとして笑われながら生を終えることを決意したギリアムの生涯逃走宣言で、ギリアムの逃走のススメなのだ。すばらしいね。

幸福の黄色いニコケイ映画『ラスト・パニッシャー』感想文

良い映画だった。フィルマークスとかだとたぶん平均2.5点ぐらいの映画だと思いますが俺マークスでは80点満点中の110点フレッシュです。トマトも混じっているな。どうせトマトメーターも腐ってるだろう。

感じないなら考えろ映画『燃えよスーリヤ!!』感想文(ネタバレ途中からあり)

衝撃。まさかこんな邦題の映画で主人公の先天性無痛無汗症設定が武器にならないとは…。アクション映画である以上に変種の難病映画にして映画賛歌。予想していたタイプの面白さとはだいぶ違ったが面白かったです。

血の出ない殺人映画『テッド・バンディ』感想文

担当判事ジョン・マルコヴィッチが裁判をショウ化しようとするバンディの奇行を冷めた目で眺めるの、可笑しかった。そういう目で見る映画だったんだろうと思う。

オーラル映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』感想文

去年ぐらいの映画だと思っていたらオリジナル版は2016年11月公開ということで観たのはもう3年前、細かいところなどは忘れてしまったしそのときに自分がどう観たのかも忘れてしまったのでブログに書いた当時の感想をプレイバックしつつ感想文。

サイキックバトル映画『ドクター・スリープ』感想文

ほんの9年前まで典型的なJホラーフォロワーの超々低予算自主映画みたいのを撮っていた新人監督がいつの間にかこんな大作撮るところまで来てしまったんだからハリウッドというのは何が起こるかわからないところです。