やさしいディストピア映画『アフター・ヤン』感想文
ある意味で究極のA24映画なのだがもちろん良い意味で言っているわけではない。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
ある意味で究極のA24映画なのだがもちろん良い意味で言っているわけではない。
なんだかんだシッチェスファンタ特集が数ある定着特集上映の中でいちばん好きかもしれない。つーことで今年もコンプする気満々でまずは3本観てきたのでその感想をドン。いや~今年の上映作品もやっぱレベル高いっすね~。
おもしろうてやがてつめたき…などという批評文句を造語して当てはめたくなる真顔のシュールコメディ。力作だがアクション映画ではないので騙され注意。
SFとして見るとわりとガッカリさせられるが全然先に進まない冗長な会話は笑えるしふざけた編集やカメラワークもとぼけた味わいがあって良い、なかなか気の利いたおもしろいヘンなコメディでございました。
バカ映画かなと思って観に行ったのでかなり真剣なホラー映画っぷりにちょっと怯む。怖いけど面白いUFO映画でした。
児童向けの映画として割り切って観るならなんかキラキラしたシーンとかあるしまぁ悪くないんじゃないのとは思わなくもないが、正直、SF映画としては、っていうかSF映画としてじゃなくてもかなり退屈な映画だった。
楽しめるハリウッド大作ですけど『ジュラシック』シリーズの最終作がこれでいいのかよっていうのはめっちゃ思う。
スペクタクルあり、ドリームあり、人間に対するリスペクトと信頼あり。エメリッヒらしいユーモアも随所に散りばめられて超面白いオリジナルのSF映画として断固支持したい。
多彩な撮影技法を駆使した映像は幻惑的で面白いし現実と虚構の境が次第に曖昧になっていく展開を見れば細かいところまでしっかりアタマで考え抜かれた映画であることもわかるが、サブカル臭が鼻につく。
ギャグは笑えないしアクションは退屈だしスリルもなければ展開に大した捻りもない…とまで言えば言いすぎにはなるだろうが、劇場公開されるピクサー映画でこのレベルだったらそれぐらい言いたくなるって!