全然笑えないお笑い映画『ジョーカー』感想文(多少ネタバレ注意)

劇伴は重いしお話はシリアスそのもの、ジョーカーが舞台の上でネタを披露する場面等々死ぬほど居たたまれない場面の連続だが、でもなんだかブラックジョークのようでところどころ痙攣した笑いさえ漏れてしまう。食えない映画。時代を読んだ映画だし、時代が生んだ映画。

絶対観ろ感想『ホライズンブルー』(於:カナザワ映画祭2019)

いや本当に良い映画だった。アングラ界隈の『この世界の片隅に』ではないかと思う。人の作品を挙げて褒める失礼もわかってはいるが思ってしまったので。

よかった感想『人間失格 太宰治と3人の女たち』

ニナミカの前作『Diner ダイナー』はそれはもう酸鼻を極める映画的大惨事だったのでうわぁもう『太宰治と3人の女たち』の方も絶対につまらない! たのしみ! と思っていたのに観たら普通に良い映画だったから立つ瀬がない。いや面白いのは良いことなのですが、面白くて悪い映画というのはないのですが…。

夏の大捜査線映画『サマー・オブ・84』感想文

暇と性欲を持て余したティーン男子どもがお隣に引っ越してきた吸血鬼と戦う『フライトハウス』のシリアルキラー版だと思っていたので全然シリアルしない展開に肩透かしが半端なかったがそういう人こそむしろ観たらいい映画。

人食い映画『カニバ/パリ人肉事件38年目の真実』感想文(ネタバレ注意)

愛とも狂気とも単なる性欲ともつかない常識の彼岸の光景は感動的でさえあるがその一方、編集次第で現実はいかようにも変容させられるのだなぁと冷ややかに見てしまう怪ドキュメンタリー。

闇鍋爆発映画『神と共に 第二章:因と縁』感想文

支離滅裂の一歩手前でなんとかマクロな話とミクロな話を曼荼羅的に接続して上手いオチ感を出すのはさすがに韓国映画だなぁと思ったがそれ以上に面白いものはなんでもぶっ込め的な節操の無さに韓国映画だなぁぁぁぁ!!!! であった。

扱いに困る映画『哲人王~李登輝対話篇~』感想文

絵がとても良い。ここには確かに一本の映画として抗いがたい魅力がある。ぼくは幸福の科学の信者ではないがそう感じた。いやぁ、困ってしまうよねぇ。困ってしまうよ…内容が内容だから。

笑い泣き殺人映画『ハウス・ジャック・ビルト』感想文(オチバレあり)

絶対に殺人鬼に向いていないジャックのへっぽこ殺人行脚は非道でありつつ大笑い。でもちょっとだけ感動させられるんだなこれが。