ノワール・ミュージカル映画『エミリア・ペレス』感想文
過酷な展開でありつつも不思議と爽やかな余韻すら残す、名匠オーディアール熟練にして新境地開拓の秀作ノワール・ミュージカル。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
過酷な展開でありつつも不思議と爽やかな余韻すら残す、名匠オーディアール熟練にして新境地開拓の秀作ノワール・ミュージカル。
面白いのだがとにかく随所に感じるダルデンヌ既視感、しかもダルデンヌと同じベルギーの映画とくればこれはジェネリック・ダルデンヌと言われても仕方がないのではないか…。
当たり前のことを当たり前にやったら当たり前が当たり前じゃないハリウッドでオスカー受賞。アメリカの森崎東ことショーン・ベイカーの秀作!
きわめて精巧な暴力についての寓話。傑作と思いますが表面だけ追うとその面白さがあまりよくわからんかもしれません。
時代劇×マカロニ×社会派×ダイナミック殺陣、そのすべての融合というビッグな構想はわかる。わかるがしかし、成功しているとは思えなかった…。
人によってはとっても怖く、人によってはまったく怖くないかもしれない映画だが、この映画が怖くないという人は幸いである。なぜなら――
何も変わらないような風景が、表情が、関係が少しだけ、しかし確実に変わっていくこのポエジー。見事な映画だが日本公開版は結構ガッカリさせられる箇所がある。
幸せ家族を失いたくないという優しさと弱さが残酷な結果を招いたのだとすれば、これはなかなか切ない話だなぁと思ったりした統合失調症患者とその家族のドキュメンタリー。
家。愛と憎悪が同居して安らぎの中に怖さがある奇妙な場所。その奇妙さを大胆な構成とこってり演出で十二分に展開しきった『バーン・クルア』、面白い映画だったなこれは。
登場人物の誰にも感情移入をさせない濃いめのブラックユーモアとシュールな展開が製作アリ・アスターのバックアップを得て炸裂しつつニコラス・ケイジの放つ中年の悲哀と愚かしさに切なくもなる、『アメリカン・ビューティー』のふしぎ版というようなユニーク作。おもしろかったがすげーイヤなこと思い出した。