映画感想『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』
やわらかい絵にうっとり系のアートアニメと思いきやそんな甘えは許さないハードボイルドなフェミニズム映画。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
やわらかい絵にうっとり系のアートアニメと思いきやそんな甘えは許さないハードボイルドなフェミニズム映画。
『ヤング≒アダルト』の姉妹編のような映画。シャーリーズ・セロンが盗んだバイシクルで走り出す(ネタバレはないはず)
過酷な環境下でのサバイバルで本領を発揮するジョシュ・ハートネットの熱演ならぬ冷演がすごい実録映画。
寒冷地仕様のシンプル展開の中にネイティブ・アメリカン居留地の抱える問題を凝縮、アメリカの中の異国からアメリカを炙り出すの超おもしれぇと思いました。かっこいい銃撃戦もあるし。
映画史的なとか映画技法的な評価尺度で見たらどうか知りませんが個人的な映画体験としては『ミツバチのささやき』の横に並んだのでやばかった。
酷い系フレンチ・スプラッター『屋敷女』の英語リメイクということでいやそれは無理だろと思ったらやっぱ無理だったが違い方向への翻案が見事でおもしろかった。
革命だ!女相撲だ!テロリズムだ!虐殺だ!DVだ!爆発だ!俺はポエムで行く!そんな映画ではたぶんないと見せかけてわりとそんな映画だった気が。
ニコケイが!ニコケイがぁぁぁ!セルブレが!セルブレがぁぁぁ!逆噴射してしまう家庭崩壊バイオレンスコメディです。
ソリッドシチュエーションものと思わせておいて劇的にエモいアーミー・ハマーに何かが濡れるウェットな砂漠ひとりメロドラマ。
寂しいんだよ!俺は寂しいんだよ!俺の夜はひとりぼっちなんだよ!…と言っているかどうかは知らないが、そんな是枝裕和の叫びが聞こえてくるかのような孤独巨編。