見世物ソ連映画『DAU.ナターシャ』感想文
この監督はインタビューとかではすごい社会派っぽいことを言っているが本質的には初期トリアーとかギャスパー・ノエみたいに観客にショックを与えるための見世物性を映画作りの核にしてる人なんじゃないだろうか。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
この監督はインタビューとかではすごい社会派っぽいことを言っているが本質的には初期トリアーとかギャスパー・ノエみたいに観客にショックを与えるための見世物性を映画作りの核にしてる人なんじゃないだろうか。
現実を切り拓くために妄想は必要なのだとサン・ラーとこの映画は教えてくれる…と、とりあえず褒めたので言いますけどなんだよこの映画おもしろいとかおもしろくないとかそういうレベルの話じゃねぇだろ。
あんた大人なのに本当にこれでいいと思っているのかと言いたくなるが思っていると言われたら返す言葉がないのでこの監督、この映画は強い。強すぎる。敵わない。これはもうつまらないとしたら映画じゃなくてそう思う大人の方がつまらないということなのではないだろうか。
笑えたらもうそれでいいんです。アクションかっこよかったらそれだけでいいんです。いわゆるナメてた奴が○○映画。この場合はナメてたオバハンがセガールだった的な感じです。いや~おもしろかったな!
書いているうちに感想の半分以上が映画と関係の無い今までに経験した嫌なバイト体験語りになりましたが本質的なところでは映画のテーマから逸れてないから、たぶん。
たとえ些細なものであっても人が自分の罪を認めるとはどんなに難しいことか、だからこそ尊いことか、みたいな。一筋縄ではいかないサスペンスフルなノワール宗教寓話で面白かった。
真摯な心のドラマでありながらも死体インスタレーションは美しく平手友梨奈は触手責めを食らうというこのグラン・ギニョル的混沌。いやぁ…非常に、良い映画だったね。
いやはやまったく、エンタメ性と批評性とアート性が恐ろしく高い純度を保って融合した傑作であったよ。子供の側転で泣かせるのは反則!
ブルース・ウィリスの出ている『デッドリースポーン』と『デッドリースポーン2』と『エイリアン』と『エイリアン2』と『遊星からの物体X』と『リバイアサン』と『ミスト』の廉価版。面白そうでしょ? これで面白そうと思えないならそれはもうあなたが悪いです。
ヘボいなぁ。ヘボいけど、でもなんか、スゴいなぁ…。こういうのを淀長ではないが「なんとも知れん」面白味のある映画と言うんじゃないだろか。いやヘボいけどね!