感想が書きにくいだろ映画『蟻の王』感想文
いやはやまったくこれは感想を書きにくい映画である。易々と感想を書けない現実の複雑性を捨象しないで織り込んだ、力作ではないかと思う。
アンチ・シネフィルなゆるふわ系にわか映画ブログ。
いやはやまったくこれは感想を書きにくい映画である。易々と感想を書けない現実の複雑性を捨象しないで織り込んだ、力作ではないかと思う。
斬新っぽさを狙っているがゆえにかえってよくある感じになってしまっているところはあるが、ノリがよくて楽しいからあんま深く考えないでダラッとチルな感じでエンジョイしたらいいんじゃないだろうか。
アメリカンなエグみの深いジョークを許容できればまぁまぁ楽しく観られる映画ではあるだろうワンちゃんたちかわいいしとは思うのだが、CGでワンちゃんの口を動かしているのはどうぶつ映画としてわりあいガッカリポイントだった。
これはあれだね賞味期限切れだ。食べられないわけじゃないけど、最高においしくいただける時期は過ぎてしまった映画だと思ったな。
もしこれが『ヘルレイザー』のリメイクではなく『ヘルレイザー』にインスパイアされた別のタイトルの映画なら、あれ全然いいじゃんと思えたかもしれない。しかしこれは残酷にも確かに『ヘルレイザー』のリメイク版なのであった。
ミステリとしてはボコボコに穴だらけなのだがフェミニズム映画として素人分析すると実に面白かった。
予告編から爆弾パニック映画と思わせておいての潜水艦乗りの男たちの因縁と友情みたいな、なんかそういう感じの潜水艦だけにウェットなサスペンスであったというこの残念な意外性。最近の韓国映画こういうの多いな。
一言でまとめれば、要するにこの映画は幼稚である。その幼稚さをリベラリズムやヒューマニズムと勘違いして胸を張る、まったく呆れた幼稚である。
9月にこのブログの自主単行本が出ますよと8月に告知して恐ろしいことに早3ヶ月。すいません申し訳ありませんごめんないでもようやく、ようやく…映画にわか初自主単行本『居眠り映画館 カルト映画編 2015~2019』、本日発売となりました!
MCUのマイルストーンのような映画かもしれないなこれは。なんかこっからまたキャプテン・マーベル中心に新アベンジャーズみたいの結成する流れになるっぽいし。